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ことわざからタバコを学ぶ

ことわざとは、古くから人々が培ってきた知恵が凝縮されて、言葉で表現されてきたものです。日本で生まれたことわざは、戒めや努力を促すもの、人の感情を表すものなど様々あります。古典文学や俳句、短歌、川柳といったものの他、ことわざは、庶民の普段の生活の中から教訓として生まれてきました。

例えば、仕事で失敗をして落ち込んでいたら、先輩や上司に「失敗は成功のもと」と励まされた経験はないでしょうか。こういった言葉をかけられたら、「次は失敗しないように注意しよう。良い経験ができた」と前向きな気持ちになりますよね。

こうした先人が作った言葉は短くも説得力を持って生活に息づいています。今回は、タバコにまつわることわざからタバコと向き合ってみましょう。

タバコが登場することわざ5選

●三遍回って煙草にしょ

休むことを急がず、念には念を入れて確認しようということわざ。「煙草」が休憩という意味で使われ、夜回りを三遍回ってからタバコを吸って休憩しようという意味があります。何度か確認することで安心して休憩できる。そんな意味も込められているようですね。

●みそ汁はたばこのずをおろす

昔からタバコを吸う人はみそ汁を飲んだ方がいいといわれていたのはご存じですか?このことわざは、江戸時代にタバコを吸って煙管がヤニで詰まった時に、みそ汁を使って掃除をしたという言い伝えからきたものです。煙管と同じように、タバコで喉を痛めたら、みそ汁でケアをしようという考えだったのかも知れません。

●袖引き煙草に押付茶

帰ろうとしている人に対して、タバコで一服を勧めたり、お茶を出したりする。つまり、ありがた迷惑なことをする人という意味があります。もし現代でタバコを吸わない人にタバコを勧めたりしたらスモハラだといわれてしまいそうです。

●人と煙草の良し悪しは煙になって後の世に出る

人が死んで煙になった後や、タバコを吸って煙になった後でないとその良し悪しの真価が分からないという意味のことわざ。あの人はこういう人だったね、と思い出話をすることで、その人がどんな人だったのかを知ることができるのでしょう。タバコに関しては、ご存じの通り、ニコチンやタールをはじめとする有害物質が含まれていますから、体に害があるのは明らかです。しかし、このことわざの起源となった時代では、まだタバコの害は明らかになっていなかったので、良し悪しが分からなかったのでしょう。

●屁は笑い草、煙草は忘れ草

嫌なことがあったときに、気持ちを切り替えてくれるものという例えのことわざ。喫煙者の方は嫌なことがあると、無意識にタバコを吸う本数が多くなることはありませんか。イライラをタバコで紛らわそうとする無意識の行動です。確かに、タバコを吸うことで気が紛れるかも知れません。しかし禁煙時のイライラは、タバコを吸えない事から起きるものです。禁煙に成功しさえすれば、タバコを吸いたいイライラもなくすことができますよ。

このほかにもタバコが登場することわざはたくさんあります。それだけタバコが人の生活に密着していたということなんでしょう。

ことわざからタバコを考えてみよう

タバコを表すのによく使われることわざに、「百害あって一利なし」があります。悪いことばかりでいい事なんて一つもないという意味です。しかし、タバコを吸っている人からすると、タバコを吸うことで得をしたこと、気分が良くなったことが一つや二つはあるはずです。そういった方にとって、タバコは「一利なし」ではないのかも知れませんね。

「火事と喧嘩は江戸の花」ということわざ。これは江戸っ子は気が短く、あちこちで派手な喧嘩が多かった。火事も多く、火消しの作業が華やかだったことに由来し、江戸っ子の威勢がいい性格を表したものです。実は、火事が多かった原因の一つにタバコがあります。タバコが庶民にも流行した江戸時代では、お酒に酔って寝タバコをする人も多く、畳や布団にタバコの火が燃え移ってしまう。木造で建物が密集している江戸では、小さなボヤも瞬く間に燃え広がって大火災になっていたのです。現代でも、火事の原因の上位にタバコが挙げられています。大きな火事にならないように、タバコの火の始末だけはきちんとしておきたいですね。

もう一つ、喫煙者の方や禁煙を考えている方に覚えていてほしいことわざがあります。

「予防は治療に勝る」これは、病気になってから慌てて治療を行うよりも、病気にならないように日々の生活習慣に気を付けることが大事だという意味。

まさにタバコもそうですよね。長年タバコを吸い続けていて、体に影響が現れてから治療をするよりも、体に影響が現れていないうちに、タバコ習慣を見直してみるのもいいのではないでしょうか。

タバコ自体が存在しなくなることはないのかもしれません。でも、現代の禁煙社会では、タバコを吸う人が年々減り続けているのは事実です。このまま喫煙者が減っていったら、タバコにまつわることわざも、失われてしまうのかもしれません。タバコの害がなくなってほしい気持ちもある一方、タバコにまつわることわざが、いずれ忘れ去られてしまうと考えると少し物悲しい気もします。

禁煙健康ライター 多久島

出典:

ことわざ・慣用句の百科事典 https://proverb-encyclopedia.com/
みそソムリエすずなのみそを知る! https://miso-sommelier.com/

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