タバコと身体

禁煙すると目覚めがいい理由

普段よく眠れていますか?睡眠には、脳と身体を休める他、免疫力アップ、記憶の固定、感情を整理するなど、さまざまな役割があります。

睡眠不足になると、脳と身体が休まらないだけでなく、日中に不調が現れてしまいます。仕事の効率が悪くなったり、最悪は事故を起こしてしまう事もあります。言うまでもなく毎日の睡眠はとても重要な事なのです。

その睡眠が、もしタバコで妨げられているとしたら・・・。

現代人は、睡眠に悩みを抱えている人が多い!

まずは、以下のグラフをご覧ください。

出典:厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査報告 より作成
https://www.mhlw.go.jp/content/000710991.pdf

1日の平均睡眠時間が、7時間未満の成人が半数以上もいます。

この中には、単に睡眠時間が確保できない人ばかりではなく、眠りたいけど眠れないという人も含まれているのだと考えられます。

ただ、満足する睡眠時間には、個人差があります。問題なのは睡眠の質です。

次に、睡眠の質についての調査をご覧ください。

出典:厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査報告 より作成
https://www.mhlw.go.jp/content/000710991.pdf

「睡眠時間が足りなかった」、「上記のようなことはなかった」、との回答以外は、全て睡眠に何らかの不満を感じています。

日本人は他国(ベルギー、ドイツ、フランス、ハンガリー、フィンランド、スウェーデン、英国)と比べ、睡眠時間は最も短いといわれています。

そのうえでなかなか寝付けなかったり、夜中に目を覚ましていたりすれば、慢性的な睡眠不足になります。当然の事ながら疲れが取れない、体がだるいなど、体調にも影響が出てきます。さらには、生活習慣病のリスクを高める可能性もあります。

タバコで不眠症?まさか!

実は喫煙も睡眠に影響します。ニコチンには覚醒効果があり、それによって、不眠症になる可能性があるのです。

タバコを吸うと、覚醒作用が1時間ほど作用するため、寝つきの悪さや睡眠の質を悪化させる影響があると指摘されています。これは研究でも明らかにされています。

6442名を対象にした、夜間脳波を調べた研究では、喫煙者は非喫煙者に比べて眠りが浅くなっていました。また、喫煙することで睡眠時無呼吸症候群などの疾患を発症する危険もあります。(※)そのため、目覚めの悪さや日中の眠気などに繋がることもあります。

※厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針2014 より

睡眠不足の原因は、もちろんタバコだけではありません。就寝前のカフェイン摂取や仕事の疲れ、家庭環境、不安など様々な理由があります。

睡眠不足に悩んでいるなら、その原因をひとつずつ解消していかなければいけません。その第一歩としてまずは禁煙から考えてみませんか。

睡眠不足を感じているなら、快眠のための工夫を

快眠のためには、睡眠環境が大切です。布団は保温性と吸湿性、法室性に優れたものを選び、首や肩に負担がかからない枕を選ぶのがポイントです。また、室内の温度・湿度、光、音などの室内環境を整えることも大切です。

そして最後にタバコ。本来なら禁煙することがベストですが、まずは、寝る前のタバコから止めてみましょう。

ニコチンの覚醒作用は先述したように、1時間ほどです。寝る1~2時間前からタバコを吸わないようにすること。それだけでもニコチンの覚醒作用が切れる頃に、眠りにつきやすくなります。

これからの季節、寒いと寝つきが悪くなってしまいますので、余計に寝る前のタバコは控えましょう。特に寝たばこなんてもってのほか。火災の危険も増します。

良い睡眠を得るために、できることからひとつずつ始めていきましょう。

禁煙健康ライター 多久島

参考
厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf
厚生労働省 e-ヘルスネット 睡眠と生活習慣病との深い関係
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-008.html
厚生労働省 e-ヘルスネット 快眠のためのテクニック -よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-003.html

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