禁煙

なぜ!?禁煙したのに赤いニキビがポツポツ 肌が荒れるなら禁煙しない方が良かったの!?

禁煙したら健康になるはずが、肌荒れにニキビでびっくり仰天

「禁煙してたら、ニキビがめっちゃ出てきてビックリ」

タバコは身体に百害あって一利なし。とにかく禁煙すれば、健康になる。そう信じて禁煙をはじめたところ、思いがけず、肌トラブルに見舞われてしまうとすれば、たまりませんよね。

しかも、「試しにまたタバコを吸いはじめたら、ニキビが出なくなった」なんて、驚くべき声もあるのです。

タバコを吸うと肌に悪いと言われ、そう信じて禁煙にトライしたのに、これでは逆ではないか。タバコの煙が血流を悪くし、肌に酸素や栄養が行き渡らなくなることで、ニキビなどの肌荒れが生じているのであれば分からなくもない。そうではなくて、禁煙して改善どころかさらに悪くなるなんてと、憤りたくもなるでしょう。

しかし実際のところ、禁煙してニキビができることはあるのです。「禁煙ニキビ」とも言われているものです。この原因はどこにあるのか――。

禁煙によるストレス、はたまた好転反応か。二大原因の見分け方

まずは、ストレスです。ストレスが肌荒れを引き起こすということは今さらでしょうから、もう少し詳しくみていきます。

喫煙者がタバコを吸い続ける理由の一つとして、ストレス発散がありますね。

「一息つける」「一服つける」などと言って、仕事の休憩時間や合間、タバコに火をつけ、プカァとやる。自分の吐いた白い煙が青空に立ち上っていくところを眺めるだけでも、たしかに、ひと心地つけますよね。これは、タバコを吸っていたことのある人であれば、誰もが頷かれることと思います。

食事のあとだってそう。脂っこいメニューをたらふく食べて、おなかいっぱいに膨らんだお腹を軽く叩きながらプカァとやると、ああ、食った食ったとまた、大いに満足する。これらもまた、ストレス社会を生き抜くうえで必要な時間として、喫煙者には機能しているのでしょう。

そうしたルーティンが、禁煙することによって、無くなる。自ら健康のために断ったとはいえ、そうすぐには、「ハイそうですか」と順応できるものではありませんよね。 禁煙によるストレスで、身体に負担をかけてしまっているのかもしれません。

ニキビができるのは食生活の乱れのせい?

喫煙者が禁煙することによって、糖質を必要以上に取りすぎてしまうという事例も、ままあるようです。タバコを止めると、食事がおいしくなり、あまり味わえなかったような食材そのものの味がして嬉しい。そういう声は多く、喫煙者の方も、お聞きになったことがあるのではないでしょうか。

それはそれで素晴らしく、是非とも経験して頂きたいことですが、こと「禁煙ニキビ」に話を戻しますと、禁煙がニキビにつながるとすれば、そうした食事ではありません。暴飲暴食の類です。禁煙によるストレスを発散させようと、あるいは手持ち無沙汰になって食べ物に目がいってしまう。たたでさえストレスのかかっている身体に負担をかけてしまうケースがあるようです。

たとえばお菓子や糖質たっぷりの濃厚ラーメン。それを若い頃のように食い気にまかせて大盛りにして、さらに背脂などをトッピングして、スープまで飲み干してしまう。ラーメン好きなら堪らない食べ方ですし、たまにはそれもいいでしょう。しかし、禁煙ストレスでそうしたことばかりしてしまうとすると、どうなるか。

必要以上の脂質は体内で脂肪になって蓄積され、肥満になりますね。それだけでなく、毛穴から多くの皮脂となって分泌されます。大量に分泌されれば、毛穴に詰まり、貯留し、細菌などによってニキビ特有の角質様構造物を形成してしまう。皮膚内には、毛の栄養をつかさどる毛包という部分にアクネ菌が常在しています。このアクネ菌が、たまった皮脂によって繁殖し、ニキビができてしまうことにもなるのです。

もし、そうなってしまった場合、なにより丁寧な洗顔で肌を清潔にし、さらに化粧水で毛穴を引き締めることを覚えておくと良いでしょう。

こうした症状を知ることで、禁煙に難色を示す方もいらっしゃるかもしれません。それは勿体ないことだと声を大にして申し上げます。禁煙は嫌なことばかりじゃない、いえ、嫌なことなんてほとんどないに等しいのですから。

禁煙すると、肌にもいいことがたくさん待っている

ニキビのできる理由の二つ目に、好転反応があります。

たとえばマッサージや鍼灸の施術を受けた翌日、身体が怠かったり、軽い発熱や筋肉痛を感じ、動きが悪いと感じることはないでしょうか。

「揉み返し」ともいいますが、それは施術によって健康を取り戻す過程に見られ、血行が良くなり、滞っていたところが動き出したことによって起こります。症状が好転していく過程ででてくる反応なのです。そのため「悪いものが出ている証拠」という方もいますね。

「禁煙ニキビ」も、その可能性があり、好転反応であればそうした症状は一時的なもので数日ほどで改善します。身体が本来のリンパのスムーズな流れに慣れ、肌荒れもニキビもおさまります。その後に待っているのは、健康で艶々の光り輝くばかりの肌であると期待してください。明るくなった顔色を鏡で見て、ああ、禁煙して良かったと胸を撫で下ろしているご自分をイメージをしてみても、楽しいと思いますよ。

タバコを常時吸うことで、毛細血管が収縮し、全身の末梢の血流量が減少します。禁煙するとそれがなくなるのですから、身体も軽く、美しくなります。「ありがとう」と身体が言っているように感じたという人もいます。

禁煙社会をむしろ楽しんでみてはいかがでしょう

タバコは日本でも1990年代ごろまで、喫煙者が今より多くいました。居酒屋で煙を嫌がるような素振りをしただけで、「タバコを吸って何が悪い」「煙が嫌だったら、向こうへ行け」と言われるような場面がままありました。

こうした流れが変わる契機となったのが、WHOによる1998年の警告。

「予防可能な最大の疾病原因がタバコであり、毎年400万人がタバコによって命を奪われ、2030年には年間1000万人が死亡するだろう」

との文言でした。

これを受け、日本でも2003年に健康増進法が施行され、受動喫煙防止の規定が盛り込まれたのはご存知の通り。それらはすべて、タバコが健康に害を及ぼすからです。

一方、禁煙によって、健康を取り戻すこともできるのです。そこに年齢や性別、境遇は関係ありません。

「禁煙ニキビ」が好転反応であるならば、むしろ歓迎とばかりに、喜んでみる余裕があってもいいかも知れませんね。身体が健康を取り戻している何よりの証拠なのですから。

禁煙ライター:並木進

禁煙をお考えの方へ
いつものタバコを好きなだけお吸いください。
大丈夫、タバコはやめられますから。


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